戦闘モード

今度来たら持ってきてほしいと言ったものと、施設から電話で目薬も持ってきてほしいと言うので、それらを持って夫とまた、ナニサマを訪問しました。

 

私たちが行くと、フロアでは「カラオケ大会」をやっておりました。

でも、ナニサマの姿はありません。

 

部屋に行くと、ベッドで寝ておりましたわ。

11時ごろの話です。

家にいた時もそのくらいの時間には、座っていても舟をこいでおりましたけどね。(;^ω^)

 

私たち二人を見て

「あ、びっくりした。二人で来たんだね」

ですって。どういう意味?

 

私には

「ズボン下、持ってきてくれたかね?」

って、一昨日持ってきたこと、もう忘れてる?

その言い方も、かなり戦闘的。

「こないだ、来たこと、覚えてる?おばあちゃん!」

と聞くも、返事はしない。

「一昨日持ってきてここに入れたの、見てたでしょ?」

「どこに入れたって?引き出し、開けてみて!」

って、これまた戦闘的な言い方。

 

お、いよいよボケたか~。

認知症が始まったか。

 

そしてまた同じ質問。

「○○(義弟)は来たかね?」

「来ませんよ」

「2月に来るって言ったんだわね。法事のついでに来るって」

「忙しかったんじゃないの?これなかったんだね」

「そうかね・・・」

 

あ~あ、これも一昨日話した内容。

夫が「行くって言ったんなら、来てやらんといかんだろ。期待しているんだから」と、後で私にこぼしておりましたわ。

まあ、どっちでもいいけど、母親思いの息子たちばかりでけっこうなことでござんすわ。(;一_一)

 

受付で、ナニサマが元気がないと言われた。

恐らく施設のことがよくわかっていないからだろうと思われた。

 

そのことをもう一度聞いてみると

「私はどこに行くのかね?」

と、やっぱりそこがハッキリしてないので不安だったみたいだ。

 

「老人ホームに行くんだね?」

と、これまた戦闘モードの口ぶりだったから、

「おばあちゃん、最後まで看てあげられなくてごめんね。私ももう、今のおばあちゃんの面倒は看られないの。おばあちゃんだって、しっかり世話してもらった方がいいでしょ?」

「そうだわね、わかってるわね」

と、私には素直。

「どんなところかね?」

やはり、新しいところに行くのはとても不安なようだ。

しかも、あろうことか、お金の心配までしてる。

「あなたたちに、お金の心配をかけて申し訳ない」と。

「大丈夫。あなたは充分お金を持っているから、心配しなくていいよ」

と夫。

 

恐らく、賢い人だから、倒れてから向こう10年は大丈夫と思っていたのだろうが、それ以上に長生きしてしまった自分の財政に不安を覚えたらしい。

ボケたかと思ったら、まだしっかりしていたわ。

 

夫が

「春になったらまた、曽孫が二人増えるから楽しみがあるよ」

と言うと

「え?〇〇ちゃん(次男)のところに、赤ちゃんが出来たのかね?」

 

え!?やっぱりボケてる?

自分から一昨日は「もう、生まれた?」って聞いてきたのに。

「もう、あと1週間もすれば生まれるよ」

と夫が言うと、

「Sちゃん(長男の孫)のところは3月だったね」

 

え!?覚えてるんじゃん。

まだらボケ?

 

今日はまた「え?聞こえない?」の連発でした。

まったく意味不明なナニサマの耳です。

 

帰りがけ、また久しぶりに幻視を見た話をした。

「黒い塊のような人が、私の布団の中に入ってきたんだわね」

「お父さんだったのかね・・・」

 

あれあれ、お義父さん、そろそろお迎えに来てくれたのかしら?

なことあるわけないじゃん。

まだまだ元気なバアチャンです。(;^ω^)

Source: 鬼嫁介護日記