「俺様」と言う名の「夫」

私のブロ友さんの中には、ご主人のことを「俺様」とブログに書いておられる方が何人かいらっしゃいます。

何しろ、私たちはコテコテの「昭和の嫁」。

昔ほどの家長制度はなくなったものの、やはり外で稼いでくる亭主は

「ご主人様」で、嫁である妻は、そんな亭主に仕えるのが当たり前?的な風潮はまだ色濃く残っているのが実情であります。

 

私は女きょうだい二人。

父は電力会社の設計士。

母はこれまた良妻賢母を絵にかいたような専業主婦。

だけど、父は全くの亭主関白ではなく、むしろ体の弱い母を慮り、休日の洗濯は父がやっていたことを思い出す。

転勤が多かったので、父は母の命を縮めたのは、自分のせいだと思っていたところがあった。

だから、姉や私が勤め始めても家事の大半は父がしていた。

 

そんな父親に育てられたので、結婚して、義両親の様子を見てカルチャーショックだった。

仕事から帰ってくる義父の背広を脱がせ、家着の着物を着せる義母。

まるで昭和のホームドラマを見ているような光景がそこにあった。

あんな気の強い姑でも、舅には逆らわなかった。

まさにそこには「俺様」が存在していた。

 

そんな夫婦関係を見て育った夫は、母親である姑を不憫に思ったこともあったのだろう。

だから、夫たち兄弟は、母親を余計に大事に思ったんだと言える。

 

でもね、あの姑ですからね。

そうそう舅の言いなりにはなってなかったと思いますよ。

結構、言いたいこと言ってたと思います。

だけど、それに反論するように舅が

「あなたはおかしなことを言うねえ」

とたしなめていたことが、嫁に来てからもちょくちょくあった。

夫たちは、その言い方が、父親が母親をいじめているように思えたのだろう。ますます母親を不憫に思ったのだ。

 

しかし、自分も大人になって同居してから、母親の物言いに「ん?」ということが増えてきて、父親の気持ちが理解できるようになったみたいだ。(笑)

 

そんな「昭和の亭主」だった親たちの世代だが、それから、2,30年経った私たちの世代はどうかというと、多少は変わってきているとは思うが、変わっていない部分もまだまだだ。

 

家長制度はなくなったとはいえ、相変わらず一家に君臨しているのは「夫」であり、確かに私たち妻も夫に頼って生きているには違いない。

 

しかし精神面では互角ですよね。

支え合っている部分が多いと思う。

 

現代、私たちが直面している大きな問題は

「親の介護」。

 

私自身、女きょうだいなので、晩年父が介護を必要としたとき、姉夫婦がといっても姉が世話をしてくれた。

姉一家が実家に入って、同居し、最期は姉が看取ってくれたのだ。

 

なんといっても、姉は実親の世話なので、大変でも出来たんだと思う。

しかし、長男に嫁いだ嫁たちは、血のつながりのない「義両親」の世話をしなくてはいけないのだ。

ここで大事になってくるのは、まずは「夫婦関係」。

これがうまくいってなければ論外。

そして、嫁の義両親への思いがいかばかりのものであるかにかかってくるのである。

普段から嫁姑関係がうまくいっているところならいざ知らず(そんなところがあるなら教えてほしいけど)、そうではないところが多々。

姑ヅラされて嫌な思いをしてきた嫁がほとんどだと思う。

 

それでも、夫は嫁に自分の両親の介護を押し付ける。

どうかすると、当たり前のように。

 

そんな時代は平成で終わりにしてほしいものです。

在宅介護を望むなら、夫も必ず協力すること。

口だけではなく実行することです。

妻の愚痴を受け入れること。

私のようにブログにはけ口を求めた人はまだ救われますが、病んでしまった方だってどれだけおられるか。

 

在宅介護を望まれる亭主諸君!

まずは「俺様気質」と訣別してください。

精神的権利は平等なはずですから。

Source: 鬼嫁介護日記