訃報&ナニサマ
朝一番に三味線の師匠からの電話。
今日は、実はお稽古日だったのです。
電話の向こうの師匠の口から出た言葉に衝撃が走りました。
「息子が死んだの」
「え!?息子さんが?」
もう少しで(ご主人じゃなくて息子さんがですか?)って言いそうになり、言葉を飲みました。
この正月に施設に入っておられるご主人が危篤状態に陥って、先生、葬儀場まで押さえたと言う話を聞いたばかりだったからだ。
結局、ご主人は持ち直されて、ホッとしていた矢先のことです。
息子さんは、弟子の皆さんから「お兄ちゃん」と呼ばれて、慕われておりました。優しい人柄で、最近は師匠と若師匠のお二人のマネージャーを務めておりました。
父親の介護も積極的にやっておられた方です。
まだ50代と言うのに、心筋梗塞だったようです。
本当に「ポックリ」と亡くなられてしまいました。
そんなわけで、今日のお稽古は中止となりました。
実は、師匠の口から訃報を聞くのは続けて2回目。
4月に福岡に行っているときのことでした。
長男と孫くんと、夜桜見物に行っている時でした。
突然の師匠からの電話。
その訃報は、一緒にお稽古していたお弟子さんの不幸でした。
彼女は1年半前に病気になったとかでお稽古をお休みしておりました。
ご本人、日舞にも造詣が深く、今度私が稽古している『五月雨』という長唄が日舞でも踊られるいい曲だから、長唄を歌いに来るようにと師匠が誘ったらしい。
電話の向こうの彼女は、いつもの声で
「そうですか。それでは伺います」
と師匠に言ったらしい。
ところが、約束した時間になっても彼女はやってこない。
しびれを切らした師匠が、携帯に電話すると、なぜか息子さんが出られたそうな。そして、息子さんの口から、
「母は亡くなりました」
と言われたそうです。
師匠は、約束できるほど声は元気だったのに、と嘆いておられました。
その時も、私は思わず大きな声で
「えっーーー!!」
って叫んだような気がします。
彼女は70代半ばだったと思います。
人間の命のはかなさを感じた2つの訃報でした。
それに比べ、相変わらず言いたい放題のナニサマ。
今度は「夏布団持ってこい」とのお達し。
kunkoさんの助言に寄れば、布団は施設が支給してくれるのでは、との話だった。
夫に確かめると
「うん、施設で夏布団も用意してあるのだけど、時期的にまだ早いので出せないと言ったら、本人の強い希望があり、お家の人に持ってくるように頼んでくれとのことだったそうだ」
どう思います?うちの
ワガママクソバアチャン
Source: 鬼嫁介護日記