「思うこと」

夫は今日は、東京へ出張です。

仕事が終わったら、「天目茶碗」を見に行くとか言ってました。

 

何やら中国から日本に伝わった国宝に指定された3碗が、この春、東京と滋賀、奈良でほぼ同時に公開されるんだとか。

 

奈良行きを誘われたのですが、そこまで興味がないのでパスしたら、夫、諦めたようでした。

 

ところが、宝塚旅行の帰り、駅の構内をバス停に向かって歩いていたら、後ろから名前を呼ぶ声がするではないか。

振り向くと、夫のゴルフ仲間であり飲み友でもあるUさん。

 

「今、奈良京都から帰ってきたところで、お土産を持ってお宅に寄ろうと思っていたところなんですよ」

 

聞けば、奥さんと奈良へその「曜変天目茶碗」を見に行った帰りだというのです。

奥さんが先に車を取りに行って待っているとかで、ついでに私たちも家まで乗せて頂いちゃいました。

 

車の中では、運転手である奥さんの奈良レポート炸裂で、とにかく偶然の出来事とは言え、夫も友達に先を越され内心悔しそう。(笑)

 

「俺が行きたかった『天目茶碗』、先越されちゃったなあ~。奈良は今日が最終日だから諦めるとして、ちょうど東京出張だから見てこようかなあ~」

 

と、寝た子を起しちゃったってわけですよ。

 

愛知に住んでいると、やっぱり陶器や磁器に興味を持ちますよね。

そういう環境ですからね。

かくいう私も決して嫌いじゃないけど、この『曜変天目茶碗』はNHKのスペシャル番組で過去に見たことあるんだな。

わざわざ行かなくてもいいやって思っちゃったわけです。

 

ナニサマもやっぱり茶碗類が好きでしたね。

抹茶をよくたててくれました。

でも歳を取るとすべて無くなってしまうんですね、興味が。

 

夫は昨日の通院の付き添いで、自分の母親をしみじみ、

「あの人は未だに猜疑心の塊だよな。人を信用できない。それは宗教心がないからだ」

「そんなことないよ、仏壇にちゃんと毎日手を合わせていたじゃない」

「形だけだよ。親父が生きていた時は、親父がおふくろの抑止になっていたからいろいろやっていただけで、あの人自身には本当の宗教心なんてものはないね」

 

とバッサリ、斬り捨てていた。(;^ω^)

 

私にも、夫はよく言う。

宗教は大事にしないといけない、と。

外国人は宗教心を持たないものは信用しないと言われる。

はまったり、のめったりするのは困るが、神社仏閣に行ったら静かに手を合わせる気持ちは持ち続けたいと思っています。

Source: 鬼嫁介護日記