この季節になると思い出すこと

もちろん、ナニサマのことです。

夏の日差しが照り付けて暑いかと思ったら、長い梅雨のじめじめさと雨がもたらす涼しさが交互にやってきて、暑かったり、寒かったりと難しい季節でもあるわけです。

 

そうなると、ナニサマの自分ファーストが炸裂するわけで、天候によって私たちは右往左往させられるわけです。

 

それは服に始まり、部屋の温度に始まり、強いては掛布団の種類にも及ぶわけでして。

掛布団に至っては、朝言ったことが、夕べには変わっている、なんてことはざらで、夫は

「それなら、足元にもう一つ布団を置いておけばいいだろ」

とぬかすも、ナニサマは、

「そんなところに置かないで」

と突っ撥ねる。

足元と言ったって、ちゃんと足元に置く台があるんです。

 

一日に何度布団をかけたり、引っ剥がしたりさせられたことか。

 

恐怖の扇風機事件と言うのもありましたね。

 

私は、扇風機を長くつけていると寒くなるのですが、ナニサマはそういうことはないみたいです。

それも強風が大好きで、何度言っても弱風にすることはありませんでした。

 

そんなナニサマも、今では1年中快適な部屋で暮らしているわけですが、今度はエアコンの中ばかりにいるので、寒いらしい。

 

この時期になると

「パジャマは薄いのにして」

と言ってたものですが、今は何も言ってきません。

 

ナニサマは、汗をかいたりすると、パジャマでも服でもすぐに洗ってと言いますが、そうでないときは毎日洗濯させません。

「洗うから」

と言っても

「汚れていないから、まだいいわね」

と答えるのです。

 

毎日洗うと、繊維が傷むと思っているのです。

毛糸が入ったベストなんかは、しょっちゅう洗うと縮むと思っているからです。

 

なので、ここの施設のやり方が気に食わないのだと思います。

 

「もうね、なんでもかんでも脱いだらすぐ洗っちゃうんだわね」

とこぼしておりました。

だから、新しい服を買うのに積極的ではなかったのでした。

品質表示をくまなく見ては、

「これは洗ったら縮むわね」

と言っていた理由がよくわかりました。

 

最近は同じような綿100の長Tを着ていたのは、これなら大丈夫だと思ったからなんでしょう。

 

購買意欲がなくなったのではなく、ちゃんと考えてのことだったのです。

ひょっとして、そのことが心配で、

「私はいつまでここにおるのかねえ」

という質問になったのかもしれません。(笑)

だとしたら、まだまだ弱ってはおりませんって。

通院大好き、お薬大好き。

生きる気満々でございますわ。

 

もうゼッタイにお世話は出来ません!(きっぱりと)

 

Source: 鬼嫁介護日記