依存症は10年間ず~っと

ナニサマが何様所以だったのは10年前からだったなって。

この人、実はまったくブレてなかった。

介護されてから一貫して、ナニサマは「何様」だった。

もはやこの体質は生まれつきだったのか、ある程度年取ってからなのかというと、前者のような気がする。

 

私が嫁いだころは、ナニサマもまだ50代前半。

50代って言ったら、私はバリバリの現役でフルタイムで働いていたわ。

3人の子育てもなんとか一段落したころかな。

自分でも一番よく働いたのが、50代のような気がする。

50代の後半に入ったころに、ナニサマの介護が入ってきたんですから、仕事と介護でよくぞ頑張っていたよなって思う。

 

それなのに、ナニサマは、嫁が来た途端家事を引退しようとしていた。

そういえば、そのころから

「あれして、これして」

だったなって。(笑)

 

厳格な義父に仕えてきたナニサマは、自分自身は早く楽になりたかったんじゃないかって思える。

義父が亡くなってから10年以上一人暮らししていたナニサマにとって、一人が気楽だったんだろうと思う。

それでも80過ぎて健康に不安を抱き始め、本当の意味の楽がしたくなってきたんじゃないかと。

私に初めて同居してほしいと言ってきたその数日後に脳梗塞で倒れたのだから、予感があったのかもしれない。

 

 

今日、娘が

「おばあちゃん、どうしてる?」

と聞いてきた。

「元気だよ」

「おばあちゃん、すごいねえ。どこへ行っても元気なんだから」

「ある意味、すごい人だよね。文句ひとつ言わず、現状に満足して生活しているんだから。だけど、もう頑張る必要がなくなってホッとしているのかもしれない。もともと人にやってもらいたくて仕方ない人だったんだから、みんなやってもらえて大満足なんじゃない?」

 

ナニサマの依存症は、実は生まれつき。

だけど、やってもらいたいくせに人には従わない。

だから「何様言葉」になっちゃうんだよね。

人にやってもらってるくせに、偉そうなこと、言うんじゃねーや!

ってなことになって、周りが疲弊してしまうんだよね。

 

明日はお引越し。

夫に任せました。

私は体のメンテナンスに行きます。ふふふ。

 

 

Source: 鬼嫁介護日記