跡を継ぐ長男の大変さ

BSTVで、20年以上も前に放映されたアーカイブスの番組をやっていた。

 

日本の旧家

武家茶道 上田宗箇第16代宗家 ~広島上田家~

 

代々受け継がれてきた旧家を継ぐことは、長男としてその家に生まれた者にとっては、ごく当たり前のことかもしれないが、これほど重圧あることもないだろうと思われる。

 

上田家の長男もしかり。

17歳になった長男は、家を継がなければいけない自分の立場を理解しながらも、自分のやりたいことをやってみたいという造反心も芽生える。葛藤が始まる。

そんな彼を静かに見守りながらもどこか信頼している親の姿に、自分が重なる。

番組は、10年後の彼がどうなっているか、含みを残して終わっていたが、そこはアーカイブス。

10年どころか20年後の彼の姿を教えてくれた。(笑)

 

東京の大学に進学した彼は、演劇やダンスといった世界を学び、なんと文化の幅を持たせて広島に帰ってきたのであった。

外の世界を知ることで、茶道の本質を見極めようと努力する今の姿があった。

 

これはある意味、成功例だ。

 

大層なことを言えば、天皇陛下だってそうだ。

つい先だっての市川海老蔵だってそうだ。

皆、重責ある後継ぎである。

葛藤なくして跡を継ごうなんて思っている人はいないのではないだろうか。

まして、長男と言うのは、父親との確執が生まれやすい。

偉大な家になればなるほど、すんなりとはいかないように思われる。

だからこそ、受け継いだ者は、尊敬に値するのかなと思う。

 

我家の長男は、職業的には父親の跡を継がなかった。

父親の仕事が嫌いだったわけではない。

彼には彼の長男としての意地があったのだろう。

いつかは父親を乗り越えたいという男の子ならだれもが持つ大志とでも言えばかっこいいが、要は父親と同じ道を歩みたくないという永遠のライバルなのかもしれない。

そして、社会学者になった。

 

我が家にはお陰様でもう一人男の子がおります。

彼は、小さい時から運の強い子と称され、ろくな努力をしなくてもうまく人生を渡ってきたというタイプの子です。(笑)

いや運を味方に出来る能力を持っていたことが、彼の才能と言えばその通りだと思う。

そんな彼があろうことか父親の職業の跡取りとなったのである。

 

先の上田家の跡取り息子が

「他に男の子がいたら良かったのに。いつでも譲るのに」

と呟いたことを思い出す。

 

でも実際は、世の中のご長男は、家を思い、両親を思い、その切っても切れない絆の中に生きているのだと思うと、長男である夫のことも大切に考えられる鬼嫁なのでありました。

Source: 鬼嫁介護日記