ナニサマの思惑

ナニサマを見ていても、夫を見ていても、薬で生かされているような気がします。

とはいうものの、二人の「生きる力」は目を見張るものがあります。

どんなに病気を背負いこんでいても、決して暗くはならない。

ここはとても前向きである。

夫のいいところと言えばいいところかも。

決して弱音は吐かない。

「痛い」「疲れた」という言葉は、我家では禁句?ほど。(笑)

 

ナニサマは前向きな割には、「痛い」はよく言いました。

まあ、半身不随ですから仕方ないところはあります。

そして、都合が悪くなると「死ねばいいのに」が始まりますが、本人が一番死ぬ気がない事はだれの目にもまるわかり。( 一一)

 

病院大好きなこの二人とは対照的なのが、この私。

 

だから、案外先に逝くのは、こういう健康を過信している者かもしれません。

薬ではなく、なんとかしようとするのが自分。

そんな私も風邪には勝てません。

風邪を引いたらと思ったら、即病院に行きます。

廻りに迷惑かけるからね。

 

ナニサマは自分から言い出したのか、施設の職員さんのはからいなのか、足が浮腫んでいるとかで、ずっと補助具を外し、フロアでTVを観たり、食事したりするときは足を椅子の上に上げています。

 

ナニサマは今はそれが気に入らない。

「いつまでこんなことしなきゃいけないのかねえ」

「もう嫌なんだわ」

 

クレーマーのナニサマ、長引くと文句が始まります。

 

家にいた時でも、そんなことしょっちゅうでした。

「ベッドの足元に高いものを置いて」

2,3日すると

「もういいわね、普通の高さにして」

 

ベッドに枠が付いたら、

「鬱陶しいから外して」

翌日

「布団が落ちそうだから付けて」

 

これがナニサマの正体です。

 

きっと、何か言いたいナニサマは、いつもの軽い気持ちで

「足が痛い」か「足が浮腫んでいる」

とかを言ったんでしょうねえ。

一度やらされたことを簡単に向こうだって改善されるまでは、元に戻さないでしょう。

そこがナニサマの計算違いだったのかもしれません。

 

ふふふ。ザマーミロってんだ。

 

Source: 鬼嫁介護日記