器用であることが仇になる?
先のブログでナニサマの散髪のことを書きましたが、ナニサマの散髪をするようになって、どのくらいになるだろう。
さんちゃんは、私のこと、器用だと言いますが、きっと介護嫁様の大半は器用な方が多いと思います。
もう器用と言うか、やらざるを得ない状況に追い込まれていると言った方がいいかもしれませんね。
実は我が家の近所に床屋さん(これ、今では禁止語)がありまして、来ていただいてカットしてもらったことがあるのですが、これが気に入らなかった。
本人曰く、
「こんな男みたいな髪型にされて、外に出られないわ!もう二度と頼むのは止めて!」
と。ハア~・・・。(;一_一)
その後、デイに通うようになって、予約して切ってもらったことも数回あります。
とにかく美容院なんぞには連れていけない。
すぐにトイレの心配しないといけないし、車の乗り降りが大変だから、私一人でやるのはしんどい。
そんな経緯があって、いつの間にか嫁の仕事が増えていたというわけ。
私もね、器用貧乏性なんで頼まれると
「まあ、なんとかなるさ」
っていう気持ちになっちゃうんだな。
これが不幸の始まり。(笑)
初めは気を使いましたよ。
耳元をジャギジャギ切っていると
「大丈夫かねえ・・・切らないでね(耳を)」
って不安を漏らすし、切った髪の量が増えると、
「あー、いっぱい切ったんだねえ~」
って溜息つかれるし。
私はね、入浴介助といい、この散髪といい、どんだけ嫌な思いをさせられながらも我慢してやってきたかって。
もう、
「おしん」だったよーーーーー!!!
今じゃ、ナニサマの散髪ぐらい10分もあればやっちゃいます。
私は何も言わない。言わせない。
黙々とさっさと切って、
「ハイ、終わり!」
と言ってしめる。
気に入ろうが、気に入らなかろうが、知ったこっちゃない。
文句があるなら、二度とやらんぞ!
オーラを漂わせているからね。(笑)
それにしても、ナニサマのおかげでなんでもかんでもやってあげる
「便利屋」さんになってしまったわ。
ナニサマは、元々猜疑心が強いから、なかなか人となじめないし、信用しないところがある。それがやっかい。
その代わり、信用できると思ったら、「その人命」までになるから怖いのだ。
介護生活が始まった2年後くらいだったと思う。
義弟夫婦と姑を連れて、温泉に行ったことがあった。
脳梗塞で倒れてすぐ世話になった義弟嫁だというのに、何をするにも
「makoさんがやって」
と言うものだから、義弟の嫁さんも
「すっかりお義姉さんが頼りになってしまったんですね」
と驚いている風だった。
ナニサマは極端なんです。
だから執着も強い。
未だに嫁に頼ることは当然だと思っているのかもしれません。
あ~あ、100まで生きるよね。
まだ6年あるよ・・・。
Source: 鬼嫁介護日記