担当者会議で得たもの

夫は行けないので、私一人で参加。

ナニサマの病室に向かうと、ベッドに座っておりました。

そこへ看護師さんがやってきて、

「それでは、行きましょう」

と言うと、何やらモゴモゴ。

「K子さんの退院にあたって皆さんでお話しするんですよ」

と言っても

「なんだって?」

を繰り返す。

あげく、

「トイレに行きたいんだわね」

 

おい!!ムキー

10時だって約束してあるんだから、済ませておけよ!

今からトイレって、あなたのトイレは10分以上かかるんだからさあ。

もうKYかつうざいバアチャン!

 

私はもう一人の看護師さんと先に2階の相談室へと向かうことに。

 

ドアを開けると、全員集合しておりました。

 

ショートステイの職員さん2名。

包括ケア担当の看護師さん。

その他に看護師さん2名。

理学療法士2名。

そしてケアマネさんの8名の方が、ナニサマのために集まってくださったのです。

 

ナニサマがちっとも現れないので、みんな少しイライラ。

ケアマネさんが一言。

「先に始めましょう」と。(だわな)

 

看護師さんより経過報告。

介助があれば、なんとかトイレにも行けるし、多少の歩行も大丈夫であることなどが報告された。

介助がないと、転倒の恐れは大であることなども。

 

理学療法士さんのお話は、とても適切なのもでした。

 

膝の痛みも和らいで、5mくらいならなんとか4脚杖で歩くことが出来るが、すぐに疲れる。

懸案だった右肩は石灰がたまり、炎症を起していたが、マッサージ等で痛みも軽減され、普通に高く上がるようになったこと。

「K子さん!右腕、上にあげてみて!」

と大声で彼女が言うと、それまで「聞こえない」を連発していたナニサマが、堂々と右腕をあげるではないか。

これには、参加していた全員の笑いを誘った。

「あ、やっぱり聞こえてる」

だわねえ、なんで急に聴覚障碍者になるんだって。

しかも、その理学療法士さん、ナニサマのことを熟知してらして

「都合の悪いことは聞こえないみたいですが、普通に会話は出来るはずです」と。

みんなに見透かれています。(笑)

それでもこれを言うことは忘れません。

「上がるけど、痛いんだわね」

 

そして彼女が言うには

「着替えも時間をかければ出来ると思いますが、これを毎日ということになると、また石灰がたまり今回のような痛みで上がらなくなるでしょう」と。

「車椅子もどうしても足より右腕に頼ってしまうので、右腕の消耗は大きくなると思います」

 

要するに、一応治りはしたが、酷使すればすぐにまた痛みが走るようになるので、介助は必要である、ということです。

 

もうほとんどそうなることはわかっていたので、それ以上聞くこともありません。

 

そして看護師さんも理学療法士さんも一様におっしゃることは、すべて出来るようになっていても、人に頼る依存症は変わらない、と。

これは「出来るはず」と言っても「やって」と言うそうだ。

家でも同じことだ。これはもう性格なのか、ビョーキなのか、これだから嫁が疲弊するんだということも付け加えておいた。(笑)

 

最後に皆さんに、ここまでしていただいたお礼と感謝を述べ、今の状態では在宅で介護出来ない旨を訴え、施設を考えていることをハッキリ伝えておいた。

ナニサマには聞こえていたのか聞こえていないかは定かではなかったが、看護師さんたちが納得してくださったので、良しとした。

皆さん、解散の間際に

「お疲れさまでした。10年近くもやってこられて大変だった思います。

ご苦労様でした」

と労って頂きました。

ナニサマの様子を見ていて、皆さん、納得の表情だったと思います。

 

認知テストもやってくださったそうで、ぎりぎりセーフでした。

いわゆるグレーゾーンってやつです。

でもこの歳では、いい方だと言われました。

 

施設の説明については、ケアマネさんと包括ケア担当の看護師さんと3人で相談しましたが、すぐに入れるところもあるようなので、まずは見学に行ってきたいと思っています。

 

煩わしいことは多々なれど、ナニサマと離れることが出来ると思うと、

そんな苦労もなんのそのです。

 

というわけで、ブロ友の皆さん、たくさんのアドバイスとサポートをありがとうございました。

お陰様で前進しております。

本当に感謝しております。<m(__)m>

 

追伸:ケアマネさんがポツリと一言。

「家にいたい、いないといけない、と思うのはただの習慣みたいなものであって、一人寂しく何もすることなく家にいても、何の意味もないと思っています。K子さんの場合は、一人では無理ですしね。もういいんじゃないですか」と。

 

ケアマネさんの姑さん、認知症で8年。

離れに住んでいますが、今で350日デイだそうです。

 

Source: 鬼嫁介護日記