看取りを支える介護実践~命と向き合う現場から

2018年もいよいよ押し詰まってきました。

今年の年末の北海道は氷点下の気温が続き、地域によっては大雪に見舞われています。しかしもっと強い寒気が明日以降にやってきて、年末を越えて新年まで居座るらしいです。またこの寒気は道外も広く覆うことになりそうですので、日本全国で大雪等の被害が心配されています。皆様におかれましては、外出にはくれぐれも気を付けていただきたいと思います。

そんな年の瀬ではありますが、介護の仕事をしている人の多くは、年末・年始に関係なく仕事をされている方が多いでしょう。世間の暦と関係なく働くことは大変でしょうが、そんな皆さんを頼りに暮らしておられる方々にとって、皆さんはかけがえのない存在なのです。どうか介護の仕事に誇りをもって、新しい年を迎えていただきたいと思います。

明日が御用納めで正月を通じて休むことのできる人は、ゆっくり英気を養って、年明けの仕事に備えていただきたと思います。

僕は先週、愛媛県久万高原町で今年最後の講演を終え、23日の日曜日の夕方に自宅に戻りました。そこで親族の訃報を受け取りました。93歳の大往生でしたが、亡くなった場所は、僕が3年前まで総合施設長を勤めていた特養でした。12月に入って「看取り介護」の対象となっておりましたが、最期は安らかに息を引き取ったそうです。

僕はその特養の看取り介護指針を作り、看取り介護のシステムを構築して、そこで数多く看取り介護を実践してきたわけですが、僕が退職した後もその遺産はしっかり残っていて、亡くなった親族も皮膚障害もなく、きれいな体と綺麗なお顔で旅立っていくことができました。最期まで傍らに付き添っていた長女も、施設職員の対応にはとても満足されて感謝しておりました。本当にありがとうございます。おかげさまでクリスマスの夜に通夜を行い、昨日告別式と還骨法要も無事終えることができました。

看取り介護を適切に行い、旅立つ人と残される人々の思いをつなぐエピソードづくりのお手伝いをすることができれば、遺族に悲嘆感が残ることはほとんどありません。適切な看取り介護の結果は、グリーフケアが必要のないお別れに結び付くのです。だからと言って看取り介護は、特別なスキルの人が、特別な技術をもって行わねばならない特別なケアではありません。看取り介護とは何か、そこで行うべきことは何かをしっかり理解しておれば、日常ケアの延長線上で普通に行うことができるケアなのです。

そのことを広く理解していただくためのを出版する準備を進めております。僕の年末・年始はその本のゲラ最終校正作業で時間を取られそうですが、1月出版の目途が立ち、表紙のデザインも最終決定しました。
看取りを支える介護実践~命と向き合う現場から
このようにタイトルは、「看取りを支える介護実践~命と向き合う現場から」とさせていただきました。
現在日総研出版社の公式サイトで先行予約受付中です。本の趣旨や内容はそちらから確認できますので、文字に張り付いたリンク先で詳細をご覧になって、予約申し込みをしていただければありがたいです。

この本の中でも、僕が総合施設長を務めていた特養の実践ケースを数例紹介しています。それは「しなければならない論」ではなく、「実際にできていること」なのですから、ほかの人やほかの施設で同じことができないわけがないのです。要はやる気があるかどうかということであり、少しだけ知識と技術を磨いてもらえばよいだけの話です。

そのための内容をぎゅっと詰め込んで、どこでも誰でも行うことができる「実践論」として原稿をまとめさせていただきました。そういう意味でこの本は、「看取り介護の専門書」ではなく、「介護実践のための本」であると考えております。

看取り介護の場所がどこであろうと参考になる知識、看取り介護以外の介護場面で活かせる知識を得ることができるように書いた本なのです。

同時に日総研では、「看取り介護セミナー」も開催しております。1月の仙台セミナー以降の会場では、この本も販売し、購入いただいた方で、ご希望者には、僕が会場で直接サインをさせていただく予定になっております。どうぞそのセミナーも受講していただきながら、この本を読んでいただくと、より深い理解が得られると思います。

どうぞよろしくお願いします。
看取り介護セミナー
看取り介護セミナー2

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Source: masaの介護福祉情報裏板