二人の孫くんとナニサマ

今日は娘のところの孫くんの入学式である。

赤ちゃんの時から世話をしてきた孫なので、感慨ひとしおである。

 

ところがこの孫くん、どこか冷めている。

よく言えばクール、悪く言えば愛想がない。

こんなに世話をしてきても、なつくというか、何言っても許されるワガママ言いたい放題相手だと思っている節がある。(笑)

両親が働いているから、どこかやるせないところもあるんだろうと、心深いバアバは、大甘である。(笑)

 

孫くんにとって「ママが一番」。

ところが、このママに対してもなかなかクールで反骨精神旺盛である。

パパとジイジには、さすが一目置いているようで、あまりやんちゃは言わない。このあたりは計算出来ている。(笑)

 

昨日、お迎えから帰ってくると、孫くんがおかしなことを言い出した。

「ねえねえバアバ~」

いやあ~、チコちゃんと一緒である。

(「ねえねえ、岡村~」って言うあの口癖)

というか、チコちゃんが5歳児をよく研究しているってことだよね。

 

「あのさあ~、スイッチがあるんだけどぉ~」

つまりは、いろいろ頑張ったことへのご褒美っていうのがあるらしいんだけど、その一つがスイッチという任天堂のゲーム機らしい。それが買ってあることを発見したらしい。

高いところにあるので、もちろん勝手に取り出すことは出来ない。

それを、バアバに取らせようという魂胆らしい。

「バアバも一緒にやっていいから~」

と、上手にバアバをこき使い、共犯者にしようと企んでいる。

「それは、パパかママに頼みなさい。バアバはやりません!」

と突っぱねた。

 

なんだかその時、ナニサマを思い出した。

 

ナニサマも選択に困ったりすると、よく私に尋ねてきた。

「makoさんは、どう思う?どっちがいいかね?」

と、必ず猫なで声で迫ってくる。

「こっちの方でいいんじゃない」

などと迂闊に答えようものなら、後々までも

「makoさんが、これにしろって言ったんだわね」

と言うのである。

 

物ならまだしも、行くの行かないのという選択に物申せば

「だって、makoさんがそうしろって言ったんだわね」

と、すべてわたしのせいにされるのである。

 

孫くんも、出して怒られれば

「バアバがいいって言ったんだもん」

なんて言うに決まっている。クワバラクワバラ・・・(笑)

 

長男のところの孫くんは、1週間遅れの11日が入学式だ。

 

彼はなんてったって優等生。

何事にも一生懸命に取り組むタイプ。

勉強然り。スポーツ然り。

ジイジやバアバに対しても、よくなついてくれる。

赤ちゃんに対しても、すっかりお兄ちゃんになっている。

 

この孫くんのパパは、長男。

長男はどちらかというと、小さい時は娘の孫くんみたいなタイプだった。

クールであまり人にはなつかない。

こうしたら親が困るだろうということも、自分の信念だと思ったら平気でやる子だった。

やんちゃではなかったが、気難しい子であった。

人とワイワイやるタイプではないようだったが、結構人望があるようで、友達には困らなかった。

そういう意味では、娘の孫くんも通ずるところがある。

 

何か好きなことをやりだすと、ものすごい力を発揮する。

それは、二人の孫くんにも共通している。

まあ、これは子供の特質でもあるわけだけど。

でも集中力があるってことは大事。

 

ナニサマは、この二人の孫がお気に入りだった。

自由人だけど、ナニサマには優しかった娘の孫くん。

保育園から帰ってきたら必ずおばあちゃんがいると思っていた孫くん。

いなくなったとき

「どうしていないの?」

を連発していたこともあった。

 

二人の孫くんのそれぞれの利発さに、目を細めていたナニサマ。

きっとそれがナニサマの寿命を延ばしていたのかもしれない。

 

やっぱり私は鬼嫁にはなりきれないようだ。

ナニサマの孫や曽孫に対する思いは、本物だろうから。

Source: 鬼嫁介護日記