施設に入ることを嫌がる年寄り
私たちがナニサマを施設に入れる決心をしたとき、だれもが口にした最初の言葉は
「本人は納得されたのですか?」
というものだった。
まず病院で看護師さんが。
そして次にはケアマネさんが。
あげく、赤の他人様からも。
これってなんだかとっても違和感を感じた。
だって、私は常日頃から、ナニサマに、自分の限界を話してあった。
「おばあちゃん、私ももう若くないからね、自分で着替えが出来なくなったり、一人でトイレに行けなくなったら、悪いけどもう介護は出来ないからね」
これが、私の最後通牒だった。
ケアマネさんにも伝えてあったし、入院している最中にも、看護師さんからのヒアリングで、いつも同じことを答えてきたからだ。
それでも彼女たちは、マニュアルのごとく、同じことを聞く。
その都度、ナニサマの納得が必要なの?
って暗澹としてしまう。
土壇場になって「私は行かない」と言ったら、また在宅介護を続けろってことなんですかね。
介護する側に選択肢はないのか。
もはや「嫌なものは嫌!」となっても、相手が「施設に行くのは嫌!」と言ったら、そっちが優先?
それが原因で離婚することになっても、致し方ないってこと?
私はね、このこと前にも書いた。
だって未だに、それこそこちらが納得することが出来ないんだもの。
その一言、やっぱり必要?
お陰様で、ナニサマは賢い人なので、私が「もうダメ」と言ったらもう無理だとわかってくれている。
ナニサマのいいところかもしれない。
同居介護していた時は、言いたい放題、やってもらえるまで「お願いします!」を繰り返す人だったが、引き際はわかっている人だった。
それでも優柔不断なのか、困らせるのが好きなのか、どんでん返しもゼッタイないとはいえないナニサマのこと。
蒸し返したくない私は、
「当然の納得」を強調するのみだった。
思えば、ここまでくる道のりは決して平坦ではなかったってことです。
今日、ようやく男の子の節句の用意をした。
孫太郎のために頑張りました。
Source: 鬼嫁介護日記