「大往生」と言われて死にたい?

女優の京マチ子さんが亡くなられた。

享年95だそうだ。

心不全と言うから、長く患ってはおられなかったのだろうか。

だとしたら「大往生」と言っていいだろう。

 

失礼ながら、まだ生きてらっしゃったことに驚いた。

『羅生門』の京マチ子は本当に妖艶だった。

最近(去年だったと思う)BSで再放送を見たところだ。

 

そんなマチ子さん、ハワイに自分が入るお墓を作られたそうな。

日本はうるさいのかな?(笑)

 

そもそも「大往生」っていくつから言えるのだろうか。

苦しまず、眠るように死ねたらどんなにいいことだろう。

巷では80ぐらいから言ってもいいそうだ。

でも、今どきは80なんて、まだまだ若いと思われている年齢ではないだろうか。

私はこの「80」で「大往生」出来たら、幸せだけどな。

 

今日、急遽、三味線のお稽古が入った。

 

息子さんを亡くされた師匠は、思った以上に元気だったのでホッとした。

「makoさん、驚いたでしょう」

と、先生。

「私なんか、腰ぬかしちゃって、立てなくなったのよ」

 

朝、起きてきたら、リビングで座ったまま冷たくなっていたという。

心筋梗塞だったらしい。

享年52。

 

気が動転して一番弟子のKさんに電話したそうだが、そのKさんも、3年前に息子さんを同じ心筋梗塞で亡くされている。

その息子さんは、お風呂の中で亡くなっていたそうだ。

 

だれかが言っていたけど、一番幸せな死に方は、お風呂の中で眠るように亡くなることだって。

 

お二人とも、大事な息子さんを若くして亡くしてしまったことになる。

 

このお二方は「大往生」とは言えない。

共に50代。

何より親より先に逝くことは、親不孝なのだから。

 

お仏前に手を合わせてきました。

 

こういう死に方をされると、警察が入って大変だそうですね。

まるで、先生、容疑者のようだった、と。

最初に言われたことは、

「鍵と通帳を出しなさい」だったそうです。

 

日曜日のコンサートは、招待演奏者として先生が長唄を歌われた。

悲しんでばかりいられないですよね。

 

人の死に思いを馳せた日になってしまった。

Source: 鬼嫁介護日記