想定内の出来事&次男夫婦の優しさ
次男が、おばあちゃんに会いに行きたいと言ってくれた。
5月はナニサマの誕生月なので、誕生日のプレゼントを渡したかったようだ。それに孫太郎が生まれて顔見世もしてなかったこともあって、心優しい次男夫婦は、自らナニサマの施設に行きたいと言ってくれたのだ。
夕方、夕食が終わったころに次男夫婦を連れて行った。
夫は、明日、病院に連れていく日なので、今日は行きたくないですって。(笑)
施設に入ると、次男夫婦は施設が奇麗なことに感心していた。
「お母さん、ここならいいね」と。
2階に上がっていくと、フロアに利用者の人たちが残っていました。
夕食を終えたばかりという感じでした。
もちろん、ナニサマもおりました。
利用者の方たちはちょうど4人。
2人ずつ仲良く、くっついて座っていましたが、ナニサマは足を椅子の上に載せていなければならないこともあって一人離れて座っておりました。
声をかけると、やはり嬉しそうでした。
が、いつもですが、一瞬だけです。(笑)
次男一家が来たというのに、
「ありがとう」
とだけ言ったかと思うと、
「私、着替えしないといけないんだわ」
と言い出した。
はっ!?
孫夫婦がせっかくプレゼント持ってきてくれているというのに、自分のルーティンは守るってか。
どういうバアチャンや。
そんなやりとりを見ていた職員さんが
「着替えなんか、後でやってあげますよ。今、やらなくても大丈夫ですよ」
と、わざわざ言いに来てくださった。
次男夫婦は、FEILERのハンカチと靴下をくれたのだが、名前を書かないといけないから書いてきてくれと、私に押し付けた。
なんか可愛げのないバアチャンだよ。
曽孫の顔を見せに来てくれたというのに、あっさりしたものだし、隣で座っているおばあちゃんたちの方が、情があって、
「あら、可愛い赤ちゃんねえ」
と言って、みんなで可愛がってくれた。
やっぱり、だんだんそういう気持ちも薄れていくのかなと寂しく思ったものだ。
さらに、ナニサマ、
「makoさん、あれ持ち帰って」
え?ひょっとして・・・あれ?
「あの箱の中に何が入っているのか、わからんのだわね」
「いやいや、あれは花ですって」
と説明するも、理解したくないみたい。(笑)
「いいわね、持ち帰って!」
「○○さん(義弟)がプレゼントで送ってきてくれたものですよ」
「○○が?いいわね、持ち帰って!」
やっぱり想定内の行動だった。
持ってきた日は、珍しく黙っていたかと思ったが、きっとずっと苦になっていたんだと思う。
義弟には申し訳ないが、今のナニサマには、花を愛でる余裕などないようだ。
「明日は病院の日だからね」
「makoさんが来てくれるんだね?」
「いいえ、お父さんが行きますから、大丈夫です」
相変わらずなナニサマです。
次男夫婦には感謝です。
Source: 鬼嫁介護日記