ここのところ静かなナニサマ
姉の見舞いに行って、ナニサマの話になった。
姉が、トイレに行くのが大変と言ったからだ。
腕にいろいろな管が繋がっているからだ。
「でもね、このトイレが唯一の運動だから」
そう言って
「この器械を手に持って、もう片一方の手でおしっこを採らないといけないんだから大変なのよ」
と説明する姉。すこぶる明るい。
「うちのバアチャンと同じだね」
「え?何が?」
「うちのバアチャンも、トイレが唯一の運動みたいなもんだもん」
「あゝそういうことか」
「ところでおばあちゃんは、あなたが会いに行ったら労いの言葉はちゃんとかけてくれるの?」
「ねぎらいの言葉?そんなもんわるわけないでしょ」
「ええーー、普通来てくれてありがとうって言うもんじゃないの?」
「ありがとうは言うよ。だって私が行くのを楽しみにしてるもの」
「あら、そんないいおばあちゃんだった?」
「私が行くと何やってもらおうかと虎視眈々と言いたいこと考えているからね」
「なるほどね、そっちね」
「で、施設はいつ決まるの?」
「う~ん・・・9月ぐらいとは言ってくれているけど」
「やっぱり長くかかるのね」
「うん、今あそこでショートステイしているお年寄りが6人ぐらい常時いるんだけど、どうやらその人たちも施設空き待ちらしいの」
そんな会話が延々続いた今日の見舞い。
姉の見舞いには何十分でも何時間でもおれるのに、ナニサマの見舞いや面会は5分と決めてたなあ~。(笑)
ナニサマは私には言わないけれど、夫には行くたびに
「私はいつまでここにおるのかねえ」
と聞くそうだ。
上が空いたら入るまで、と言っても納得したくないのか、同じことを聞くそうだ。
今度聞いたら
「死ぬまでよ」
と言ってみようかしら。過激~~~~
Source: 鬼嫁介護日記